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2020年01月02日

残業時間で仕事の大変さを判断することは愚かである

残業時間神話に騙されるな

 ども勉三です。仕事を選ぶ際にみんな気にするのが「残業時間」。残業時間が多ければブラックで、少なければホワイト。これって正しいんですかね?

 勉三はこれまで研究職とコンサルタントの2つの職を経験してきました。ですので、ありとあらゆる職業に関して分かっているなどと言うつもりはありません。ですが、経験上言えることは「残業時間(ひいては労働時間)と仕事の大変さは全然関係ない」ということです。

 大事なことは、両者に関係がないのであれば、仕事や会社を選ぶときに残業時間(だけ)を基準にして考えることは、誤った判断につながる可能性があるということです。多くの人が就職や転職後すぐにやめてしまったりするのも、そもそも残業時間を選ぶ基準の1つにしていたということが原因の1つだったりするのではないでしょうか。

 今回は、そんな「残業時間」神話を捨ててしまおうというのがお題です。

同じ残業時間なら同じ負荷というわけではない

 残業時間で仕事の大変さを判断するというのは、「同じ残業時間は同じ負荷である」という前提を暗黙のうちに敷いていることになります。ですがこれは明らかにおかしいでしょう。肉体労働の1時間と、椅子に座っているだけの1時間が同じ負荷なわけがありません。また、同じデスクワークであっても、クライアントとのミーティングで頭をフル回転させている時と、お菓子をつまみながらダラダラ作業している時とで負荷が同じなわけがありません。

作業負荷だけでなく拘束度合いも絡んでくる

 仕事の大変さを表すのは作業負荷の大小だけではありません。拘束度合いも考える必要があります。例えば、同じ7時間で同じ作業負荷の労働でも、「オフィスで仕事をする」のと「どこで仕事をしてもよい」のとではどちらが楽でしょうか。

 もし作業負荷が100%、すなわち息をつく暇がないほど忙しいのであればどちらも差はないと思います。全力で集中して仕事をしなければならないからです。しかし、大抵の場合はそんなことはありません。仕事の中で負荷100%というのは一時的なはず。どんな仕事でも一日の中で忙しさの波はあり、集中している時とそうでなくていい時があるはずです。

 その場合、自宅であればゴロンとなって休憩できますし、作業がなければゲームなどをしていてもいいわけです。空いた時間で家事や子育てもすることができます。つまり、同じ業務なら、人目を気にしなければならない(少なくとも常時忙しいように見せかけないといけない)オフィスでの仕事よりも、好きな場所を選んで作業ができるほうが楽なのです。

 仕事の大変さを考える際には、負荷と拘束度合いの2つを加味する必要があります。ですが多くの人はそういったファクターは無視して単純に残業時間だけで考えているのではないでしょうか。

残業時間10時間より60時間の方が楽?

仕事がなくても無理やり残業しなければならない内資大手

 勉三自身の話をしましょう。勉三は内資大手メーカーでの研究職時代は残業時間は月10時間程度でした。実は仕事自体は残業をする必要性は全くなく、定められた目標は規定労働時間(1日8時間)の半分ぐらいで終わらせていました。じゃあ早く帰ればと思うかもしれませんが、普通の日本の企業ではそんなことはできません。

 日本の労働システムは労働時間を基準に組み立てられています。いくら裁量労働だ成果主義だといっても根底では労働時間を計算し給料を払っているのです。この点では内資であろうと外資であろうと日本にある限りは同じなのですが、内資のそれもメーカーのようなところではその遵守度合いが徹底しています。

 例えば、勤怠は入退館記録と連動しており、乖離があると即座に上司から注意が飛んできます。また、労働時間は規定を下回ることは許されません。もし規定時間を下回ってやることがないと相談すれば、他の人の仕事をやらされることになるでしょうし、それもなければ「本でも読んで時間を潰してくれ」と言われるのがオチでしょう。もし規定時間以下の7時間で退社すれば、それは欠勤扱いになってしまいます。もちろん今はフレックスも普通で1日だけ下回っても問題にはなりませんが、それも長期間で下回れば同じことです。裁量労働であっても同じことです。建前上は労働時間は関係ないはずですが、勤怠時間はチェックされます。

 話を戻しますが、研究職時代の月平均残業時間10時間というのは、そういったアリバイ作りのための本来不要な労働時間も含んでいるということです。本来であれば毎日平均4時間の仕事で済むところを、定時までいなければいけないのでプラス4時間仕事をし、それだけではあまりに暇そうに思われるので、無理やり残って月10時間の残業をしていたというわけです。多くの日本企業ではこのような無駄な働き方が横行しています。

 「でもそれなら楽でいいじゃないか」と思われるかもしれません。確かにそうですが、暇すぎても仕事は辛いものです。もちろん、この時間が無拘束でどこへ行ってもよく何をしていてもいいのであれば楽でしょう。しかし、形式上オフィスにいて仕事をしているかのように振舞わなければならないのです。はっきり言って、実際に仕事をしているよりもきついです。睡魔に耐えながら、全く進まない時計とにらめっこしながら、yahooニュースを何度もリロードするのは大変です。

仕事がない時は何をしてても比較的自由な外資

 さて、外資戦略コンサルに転職してからは残業時間はおおむね月40〜60時間といったところだと思います。DD(デュ―ディリジェンス)とかの激務系のプロジェクトであればもっと行きますが。で、これを聞くと「大変そうだな」と思われるかもしれません。しかし、意外なことにある意味では前より楽になりました。

 まず前提として、外資であっても日本にある以上は時間で労働を測るのは同じです。ところが、外資だからかコンサルだからか、その両方のせいなのかもしれませんが、内資大手ほどは厳密に時間を測りません。これはどういうことかというと、プロジェクトの安定期に1日の実労働時間が2〜3時間程度だったり、あるいは殆どやることがないということもあるのですが、そんな場合にも規定の8時間(以上)を勤怠として入力するということです。

 上で書いたように、内資ではこのような場合、残りの時間も形式上オフィスにいて仕事をしているかのように見せかける必要があります。しかし外資コンサルでは、リモートがかなり許容されており(プロジェクト次第ですが)、出社が求められないため、残りの時間は家で自由に過ごすことができます。家でと限定したのは、別にどこへ行っても問題はないのですが、急にメールや電話が来ることがあり、すぐに対応できるようにという意味です。

 コンサルの働き方は毎日決まった時間に決まった作業をするというのではありません。日中用事が無ければ寝ててもいいですが、連絡が来たら休日だろうと深夜だろうと対応が必要なこともあります。そういった仕事を、通常の「定時8時間」の枠に当てはめようとするのは無理なのです。

 そして無理に当てはめると残業時間が、実際の負荷以上に膨れ上がります。何故なら、1日の労働時間が8時間未満であっても形式上8時間(以上)でつける。そして、8時間以上であれば実労働時間をそのままつけることになるわけで、結果として月の1日あたり平均労働時間が8時間であっても、勤怠申請上は残業時間が40時間以上とかになってしまうわけです。コンサルの残業時間が多いカラクリはこんなところにあります。

 このように、残業時間10時間といっても「会社にいて仕事をしたふりをしなければならない内資」と、残業時間60時間といっても「自由に過ごすことができる外資」とでは、実際には後者の方が楽だと言うことも珍しくありません。

最後に

 いかがでしたでしょうか。いかに、残業時間で労働のきつさを判断する「残業時間神話」が的外れなものか、読者の皆様にお分かりいただければ幸いです。仕事を選ぶ際には、残業時間よりも、労働負荷と拘束度合いを総合的に見て判断されることをお薦めします。

 勉三に言わせれば、定時で終わっても、常に立って忙しく対応する必要のある仕事(例えば繁華街のマクドナルドのレジのバイト)の方が、研究職やコンサルなんかよりもずっときつい仕事だと思います。それでも後者の方が給料はずっといいわけですが。

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posted by 勉三 at 04:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事・キャリア
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