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2018年07月28日

日本にサマータイム導入は合わない!?

 ども勉三です。「東京五輪『サマータイム導入検討を』組織委、政府に」という報道があり、改めてサマータイム導入の是非が話題になっています。

 そもそもサマータイムとは何なのでしょうか。定義自体はwikipediaなどを読めば誰でも理解できそうですが、それだけで納得できる人は少ないかもしれません。今回は、そもそもサマータイムが生まれた欧米の事情から解説していきたいと思います。

緯度が高くなるほど夏の日照時間は長くなり、冬の日照時間は短くなる

 まず基本中の基本からおさらいしておきましょう。緯度が高くなるほど夏の日照時間は長くなり、冬の日照時間は短くなります。これ、結構知らない人も多いんですよね。北に行けば寒そうなイメージなので、夏も冬も日照時間が短くなると思っている人もいるかと思います。

 そもそも赤道直下では1年じゅう昼夜が12時間ずつなわけです。日本は夏の日照時間は12時間より長いですし、冬は短いですよね。緯度が高くなれば夏冬の差が激しくなるのは考えてみれば当然のことです。

日本はイメージよりかなり低緯度にある

 さて、欧州(ドイツ、フランス、イギリスなど)に行かれたことのある人は、夏は22時前まで日が出ていることに驚かれたかと思います。サマータイムで時計が1時間進んでいることを考慮しても、21時まで明るいことになるわけです。

 これは欧州が日本よりも高緯度に位置していることによるものです。というか、日本はイメージよりかなり低緯度なのです。東京は北緯35度ですが、これはアフリカ大陸の北端と同じです。つまり、欧州全域が東京より高い緯度に位置しているということです。欧州の中で南にあり暖かいイメージのローマやマドリードは、日本でいえば青森と同じ緯度。ましてドイツやフランスはもっと北にあるわけです。ちなみにニューヨークも青森と同じぐらいの緯度にあります。

欧州でサマータイムが生まれたわけ

 したがって、欧州や米国の多くの主要都市では、夏は日が長いものの、冬はすぐに日暮れしてしまうという事情があります。欧州の北の方だと冬は16時前には真っ暗になりますからね。そういった事情もあり、彼らは日光への欲求が非常に強いです。冬に日差しが少ない分、夏にできるだけ浴びておこうというわけです。

 これを実現する仕組みがサマータイムです。要は夏になったら社会全体で時計の針を1時間進め、その分だけ日没が時計の上では1時間遅くなることになるので、仕事が終わった後に外で楽しもうというものです。

 サマータイムは第一次世界大戦中のドイツやイギリスで導入されました。同じころにアメリカでも導入されましたが不評ですぐに廃止となり、第二次世界大戦後にDaylight Saving Timeとして復活。現在でも一部の州を除いて運用されており定着したと言えます。

日本にサマータイムは合うのか?

 実は日本でも終戦直後の占領期(1949〜1951年)に導入されていましたが、不評だったようで、サンフランシスコ講和条約の締結による主権回復とともに打ち切られた経緯があります。

 まず、先ほども書きましたが日本は欧米と比べて低緯度に位置するので、夏冬の日照時間の差はそこまでありません。また、夏は暑さが厳しいため、どちらかといえば日が暮れてから活動したいという欧米とは全く逆の行動パターンがあります。

 もう1つ、日本でサマータイムが合わない理由としては東西に長いことが挙げられます。日本の標準時は兵庫県明石市を通る東経135度線を基準に設定されているため、それより西では実質的に時計が進んでおり(12時より前に太陽が南中する)、東では時計が遅れている(12時より後に太陽が南中する)状態になります。

 太陽は24時間で経度360度分を回るので、1度あたり4分の実質的な「時差」が生まれることになります。例えば東京都は東経139度(都庁基準)なので、標準時(東経135度)からは実質的に16分以上の時差があることになります。さらにスケールを広げてみると、札幌市(東経141度、標準時+24分)と那覇市(東経127度、標準時-32分)の差は1時間近くにもなります。

 そう考えると、北海道ではサマータイムはいいのかもしれませんが、沖縄でサマータイムを導入すると元々の標準時より1.5時間ほどズレが生じるようなものです。例えば、夏至の日の出が6時半ごろと非常に遅くなってしまうなどの影響が生じます。これだけ東西に長い国土でサマータイムを導入するのは色々と問題がありそうです。

日本に合っているのはむしろウィンタータイム?

 そう考えると、日本に合っているのはサマータイムより、むしろウィンタータイムかもしれません。東日本以北では冬の日暮れが非常に早いため、西日本出身の人は驚くようです。東日本だけ冬場は1時間時計を進めて(実際に時間帯を変えるのではなく活動時間帯をずらす)、冬場の日照時間をできるだけ確保したほうがいいのかもしれません。

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posted by 勉三 at 15:42 | Comment(0) | 時事
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