2018年05月30日

イシューからはじめよ:正しい問題を解く大切さ

 ども勉三です。最近、安宅和人氏の「イシューからはじめよ」(英治出版)を読みました。基本的には「仮説思考」「問題解決プロフェッショナル」といった類書と言おうとしていることは同じで、いかに本質的な問題を設定し、まず仮説を立ててからデータを集めることが重要だというものなのですが、説明の仕方が非常に分かりやすかったので、他の本ではよく理解できなかったという方にもおすすめです。

正しい問題を解くことの大切さ

 著者は仕事には2つの軸があるのだと論じます。1つは「解の質」(完成度)、もう1つは「イシュー度」(説く問題の適切さ)です。多くの人は、間違った問題(イシュー度が低い問題)を、頑張って完成度(解の質)を上げようとし、結果として仕事が非効率になるのだというのが、この本の伝えようとする内容です。

 これはまさにその通りで、皆さんにも経験があるのではないでしょうか? これは例えれば、学校のテストで、出されたテストの問題ではなく全然違う問題を説いて提出するようなものです。たとえ完璧な回答であっても評価されるわけがありません。学校のテストでそんなことをする人はいないと思いますが、仕事では「解くべき問題は何なのか?」が得てして不明で、それを特定することが一番難しかったりするわけです。

避けるべき「犬の道」

 同書で特に勉三が感銘を受けたのは、著者が「犬の道」と呼ぶものです。これはすなわち、まず間違った問題について頑張って解き、それから間違いに気づいて徐々に正しい問題に切り替えていくという仕事のやり方です。多くの人は、この犬の道を辿ってしまうのだと著者は言います。

 勉三にも経験があるのですが、ダメだと分かっていても犬の道を辿ってしまうのは理由があります。それは、人は何か手を動かして、間違っててもいいから実際に形となる成果物を作っていないと不安になるものなのです。完成度を高める作業は、ネットで検索したり、本を調べたり、エクセルで分析したり、パワポで資料を作ったり、いずれにせよ労働集約的な性格の強い作業なので、やっている間は手を動かしていて非常に達成感と安心感があるのです。

 これに対して、正しい問題を見据える作業は、それ自体は直接の成果物を生み出さないことも多く、やっていても「このままで本当に締め切りに間に合うのだろうか?」と不安になってくるものです。もちろん、延々とこの工程でストップして進まないというのも問題なのですが、実際に手を動かす前に10分でもいいので、立ち止まって落ち着いて「何をすべきか?」を考えることは、最終的にかかる時間の短縮にもつながります。

タイタニック号の上でデッキチェアを並び替える

 勉三の好きな喩えに「タイタニック号の上でデッキチェアを並び替える」というものがあります。これは、沈没しつつあるタイタニック号の上で、デッキチェアの配置を一生懸命考えても、それがいくら質の高い仕事でも意味ないでしょという寓話です。

 これはまさに「間違った問題を頑張って解く」ことの分かりやすい例です。この話を聞いて笑う人もいるかもしれませんが、多くの人が仕事でこの過ちを犯します。

仮説→検証のプロセスを高速で回すことがコツ

 とはいえ、いくら考えても解くべき問題が特定できないこともあります。そういった場合には、そこで考えすぎるのはやめて、まず間違ってても仮説を立てて、情報を集めたり手を動かしてみるのも大事なことです。ポイントとしては、情報を集めて、集まった情報をもとに再度仮説を修正してみる。そして、修正した仮説に基づいてまた情報を集めてみる。このプロセスをとにかく高速でガンガン回すのです。

 勉三のこれまでの経験からしても、仕事が圧倒的にできる人や速い人というのは、この仮設→検証を高速で回せる人であることが殆どでした。とにかく、無駄な仕事を少しでも減らすために、解くべき問題が何かを考えて仕事をするようにしたいものですね。

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posted by 勉三 at 20:00 | Comment(0) | 書評
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