2018年02月03日

隣の芝生は青く見える!?事業会社への幻想(1)

 ども勉三です。勉三は事業会社(内資のメーカー)を経てコンサルに転職したのですが、事業会社の経験がなくコンサル一筋で来られた人の中には、たまに事業会社に幻想を抱いている方も見かけられます。曰く「戦略だけでなく実行まで携わりたいから」「コンサルとしてではなく自社の事業として関わりたいから」「楽そうだから」とか。ですが、隣の芝生は青く見えるという諺を忘れてはいけません。

 確かにコンサルは、常時ではないですが忙しい時期は深夜まで残業があったりしますし、だいたい期限もタイトだったりして大変なところはあります。が、それを除けば事業会社よりコンサルの方が余程楽だと勉三は思います。

 今回はコンサルと比べて事業会社で大変な点を紹介していきたいと思います。ただし、事業会社といっても勉三が努めていたような内資の伝統型産業の大手企業の話です。事業会社でも外資やベンチャーは全然違うと思いますし、事業会社でも業界や職種で色々異なるかとは思いますが、そこはご容赦を。

コンサルと比べて事業会社で大変なこと

プロジェクトがだらだらいつまでも続く

 コンサルでは基本的に仕事はプロジェクトごとです。1つのプロジェクトが終われば持ち越す仕事はありません。その都度綺麗さっぱり身軽になれます。これはかなり気楽なことです。一方で、事業会社のプロジェクトは明確な終了時期というのがありません。もちろんその中で各種の期限はあったりしますが、期限はあくまで形式的なもので、状況によっていくらでも延長戦が続きます。

 事業会社でプロジェクトを終わらせるというのは、主に (1) 予算や優先順位的な問題でリソースが割けなくなった時 (2) 目的を達成した場合 の2パターンです。しかし、(1)は上が辞めるという決断をすることが必要です。そして往々にして決断はできないことが多いため、本来は止めるべきなのにゾンビ化したプロジェクトが多数残ることになります。(2)は仮に達成されたとしても、さらなる改善を求められて続行することが多いです。結果、多くのプロジェクトが長期化して走っているのが事業会社の特徴です。

 ですので、事業会社にいると基本的に仕事が途切れるということはありません。異動の時ぐらいでしょう。異動の時に今まで抱えていた仕事が全て無くなるのは非常に気持ちが良いものです。これをコンサルは多い人は年何回も経験できるのですから恵まれているといえます。

とにかく雑用が多い

 コンサルと比べて事業会社ではとにかく雑用が多いです。一例を挙げましょう。

 コンサルはほぼ人だけで構成され、オフィスの他はパソコンなどしか設備と呼べるものはありません。一方で事業会社は大量かつ多様な資産を保有しています。例えば、工場、倉庫、研究所、研修施設などがそうですし、そこにある沢山の機械、原材料、製品などもそうです。

 これらの場所で働いている人には資産管理の業務が必ずあります。また、本社系でも監査部門にいる人は同様でしょう。代表的なのは年に数回ある棚卸という作業です。全ての資産を実際に確認する作業です。これが結構面倒なのです。

 事業会社はこのような本業以外の雑用が山ほどあります。人を雇えばいいのですが、そういうことにはまずなりません。今いる社員で対応すれば追加の人件費はかからないですからね。それでどんどん本業の時間が圧迫されて削られていくのがよくあるパターンです。

自由な働き方が許されない

 コンサルは基本的に成果主義な世界です。成果さえ出していればやり方を細かく言われることは、あまりありません。就業時間もあってないようなものです。その中でどれだけ休憩していようと、やることをやればOKとされます。もちろん「じゃあずっと来ずに在宅で済むならそれでもいいか?」と言われると、それは程度問題ではありますが、ベースの価値観として働き方より成果重視があるのは間違いありません。

 事業会社では、就業時間もタイムカードやセキュリティーカードの入出記録で細かくチェックされます。また、仕事が早く終わっても早く帰ることはできません。裁量労働などの場合でも1日あたりの労働時間が基準を下回っていれば警告を受けることが多いでしょう。

 また、パソコンの持ち帰りが制限されていることも多く、「あとは家で作業します」というのもしづらいです。このあたりはテレワークや在宅勤務などで少しずつ改善が見られますが、そのための申請がとてつもなく面倒で厳しいということも多く、育児中の女性でないと利用できなかったりと無意味に壁があることが多いです。

労働組合がある

 これもかなり大きいと思います。メーカーなどの事業会社では労働組合があることが多く、管理職未満の一般社員は加入が義務付けられているケースも多いです。事業会社では管理職になれるのは40前後なので、その役は必ずといっていいほど回ってきます。みんなやりたくないので、押し付け合い、じゃんけん、くじ引きが毎年繰り広げられます。

 このように労働組合の活動は義務に近いにも関わらず、会社からの給与は支給されません。従って、タダ働きです。上位の役職に就くとかなり忙しいにも関わらず、金銭的なメリットは全くありません。実質的に2社分の労働をしながら1社分の給与しか受け取れないようなものです。

 勉三は労働組合の意義を否定するつもりはありませんが、基本的には弱者のためのセーフティーネットという性格のものだと思っています。一方でコンサルから事業会社に行くような人は、成果を出してどんどん出世していこうというマインドの人が多いと思います。どちらが良い悪いかではなく、コンサルのような出世志向のマインドと労働組合のマインドは真逆です。

 ですので、コンサルから事業会社に来た人には、労働組合の活動は精神的にきつい体験になると思います。コンサルの仕事は激務と言っても自分のキャリアのためですし、頑張れば給料に反映されることでした。一方で、労働組合はいくら頑張っても自分が得をすることはないのですから。

 労働組合のメリットを挙げるとしたら、会社の様々な部署の人とネットワークが築けるところです。また、余程労組が強いところだと労組経験者が出世コースというところもあるそうなので、一概に意味がないとも言い切れませんが、そうでないならば本当に茶番にしか見えないと思いますよ。

次回に続く

 いかがでしたでしょうか。次回はこの続きで、コンサル一筋で来られた方が事業会社に対して勘違いしている点を挙げていきたいと思います。乞うご期待。

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posted by 勉三 at 20:00 | Comment(0) | 転職
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