2018年01月18日

「金持ち父さん 貧乏父さん」が説く経済的自由の大切さ

 皆さんは「金持ち父さん 貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ 著、筑摩書房)という本は読んだことがあるでしょうか? 読んだことの無い方も名前ぐらいは見かけられたことがあるかもしれません。

同書が解く「本当の資産と負債」とは

 本書は著者の少年時代を振り返り、自身の父親(貧乏父さん)と、友人の父親(金持ち父さん)の「2人の父親」がお金や教育について説くことを対比させていくという方法で書かれています。

 貧乏父さんは「勉強して良い学校に行き、安定した職業に就け」と息子である著者に教えてきました。一方、金持ち父さんは、その考え方は詰まるところお金が無くなったらどうしようという恐怖心から来るものだと説きます。そして、多くの人は同様に恐怖心から「トラップ」に陥ると言います。すなわち、朝早く起きて職場に向かい、一生懸命働いて給料を得て、恐怖心を解消しようとするのだと。しかし、それが不安を解消してくれるのも束の間。お金はすぐに無くなり、また恐怖心が襲ってくる。この繰り返しに殆どの人は陥っていると、金持ち父さんは説くのです。

 金持ち父さんは、多くのミドルクラスが資産だと思って購入する家や車は、本当は負債だと子供たちに教えます。彼の定義では、資産はキャッシュフローをもたらすもの、負債とはキャッシュアウトフローをもたらすものとなります。もちろん、これは一般の定義とは異なるものですが、何を増やすべきかを考えるときには役に立つ指針となります。

 ミドルクラスはせっせと働いて稼いだお金の大半を、税金とローンの返済にあてます。これは会社と政府と銀行のために一生を費やして働いているようなものだと金持ち父さんは言います。大切なのは自分自身のために働くことなのです。しかし多くの人はその事を考えようともしないのだと。

経済的自由を得るためには

 本書で説かれているのは、いかに「働く→返済」のラットレースから抜け出して経済的自由を得るかということです。そのためには「本当の資産」を増やし、いわゆる不労所得を増やすこと。つまり、働かずともお金が入ってくるようにすることです。

 なお、不労所得というと何か悪いことのように感じる人もいるかと思いますが、それは誤解です。例えば、著書や特許があれば、働かなくてもお金が入ってきます。これは不労所得です。しかし、その本を書いたり特許を取るためには労働は必要です。金融資産も同じことです。元手を作るやめには労働が必要です(譲渡された場合は別)。ですので、不労所得というのは、働いて得られた資産から生み出される利子だと考えることができます。

 多くの人は資産だと思って家や車を購入しますが、これらは金融資産とは異なり、買った直後から価値がどんどん低下していきます。金持ち父さん、もといロバート・キヨサキ氏の教えは、こういったものにお金を使うのではなく、不労所得をもたらす資産を増やすことに努力すべきだということです。

我々はどうすればいいか?

 本書で言われていることは、多くのフィナンシャル・プランナーの方も言っている標準的なことになるかと思います。しかし本書が売れたのは、金持ち父さんと貧乏父さんの2人の教えを対比させて、分かりやすくストーリー仕立てで読者に提示したことにあるかなと思います。

 家や車は買うなというのは確かにそうですね。特に家については、持ち家派と賃貸派でそれぞれ考えがあり、いつも議論が盛り上がるテーマです。勉三は基本的に賃貸派です。もちろん、同じところに住み続けるなら持ち家を買った方がいいに決まっています。しかし、持ち家は将来をあまりに固定しまいすぎる。今の時代、転勤や転職などで同じ職場に通い続けるかなんてわかりませんし、ずっと収入があるかも分かりません。住宅ローンで家を買うのは「今と同じ状態がずっと続く」ことを仮定しているわけですから、もし状態が変わったら途端に困ることになる。また、もし転職がしたくなっても、住宅ローンの支払などが心配で踏み切れないといった、機会損失のデメリットもあります。賃貸であればその辺り柔軟に対応できます。

 ただ、賃貸にしても費用は掛け捨てであることには変わりありません。持ち家であれば資産価値は無くなっても最終的には家という現物が残るという意見も分かります。なので、賃貸であまり高すぎるところには住まず金融資産形成に努め、人生のオプションを広く持っておくという意味で、持ち家を買うのはできるだけ後回しにするのが良いのではと考えています。そして、実家など親族の住居が使える場合は、持ち家を買わずできる限りそれを利用する。「社会人になったら独立して家を出ていかなければならない」という昔の信仰は、お金の面で見ればかなり損ですからね。実家から通えるなら実家から通ったほうがいいでしょう。

 車も田舎は必需品なのでともかく、都心部であれば持つ必要性はありません。もちろん車を買うなとは言いませんが、あくまで趣味の嗜好品として考えるべきです。これも「大人になったら車を買うのが当たり前だ」みたいな思想はやめておいたほうがいいでしょう。大抵、「これを買わなきゃいけない」という理由で買うのは騙されているようなものです。自分の頭で考えて必要なものを買えばいいのです。


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posted by 勉三 at 20:00 | Comment(0) | 書評
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