2018年01月15日

博士号取る?取らない?ベストな解はこれだ!

 ども勉三です。いまや理系の学生にとっては、修士課程に進むのは当たり前となりました。しかし、博士課程については今も進学すべきかどうか悩みの種です。今回は理系にとって現状で最も賢い選択肢を解説したいと思います。

博士号のメリット

 博士号のメリットはどういった道へ進むかで全く変わってきます。アカポスを目指すのであれば必須ですが、研究と全く関係のない仕事に就くなら殆どメリットはありません。以下にまとめました。

博士号のメリット

アカポス: 必須。無いと就けない。但しあってもパーマネント職に就けるとは限らない。
民間企業等の研究職: 無くても就ける。但し入ってから取れと言われることが多い。
その他: 直接のメリットはほぼ無し。肩書に箔がつく程度。

 簡単に言うと、大学にしろ企業にしろ研究職であれば博士号はメリットがあります。アカポスであれば就職時に必須ですし、企業の研究職でも入ってから取れと催促されることが多いです。よって、将来研究職になりたい人、もしくは既に研究職で将来も研究職を続けたい人は、博士号の取得についてどうするか考えておく必要があります。

 それ以外の人は博士号を取っても直接のメリットは殆どないと言っていいでしょう。もちろん、博士号は単なる学歴なので、それ自体にデメリットは基本的にありません。問題は取得にあたって犠牲にしなければならない経済的、時間的なコストです。そのコストが、博士号によりもたらされるメリットを上回るかどうかがポイントです。これは将来研究職を目指す人や現在研究職でこれから博士号取得を考えている人にもついて回る問題です。

 その事について考える前に、まずは博士号取得の選択肢について整理してみましょう。

博士号取得の方法:課程博士と論文博士

 博士号取得には大きく分けて「課程博士」と「論文博士」の2つの方法があります。課程博士は、大学院の博士課程(博士後期課程とも言われる)に入学し、所定の要件をクリアして博士号を取得することです。一方、論文博士(論博)は大学院には入学せず、審査によって博士号を取得することです。

 一見すると、論文博士の方が楽に見えるかもしれませんが、実際はそうではありません。これを、運転免許の取得に例えて説明すると、課程博士は教習所に通って免許を取得することに相当します。これに対し、論文博士は教習所に通わず運転免許センターにいきなり行って免許を取得するようなものです。ご存知かと思いますが、運転免許センターでの技能試験は非常に厳しく、よほど実力がある人でないと受からないようになっています。明文化されていませんが、暗黙のうちに「教習所にお金を払って免許を取ってね」というシステムになっています。

 博士課程もこれと同じです。大学の思惑として、論文博士より課程博士で取らせたいというものがあります。何故かと言えば、課程博士に進学してくれれば入学金や学費で稼げますし、研究室の労働力になるからです。このような思惑があるため、大学は論文博士の枠をどんどん狭く厳しくしています。建前としては、「そもそも論文博士は日本独特の制度で云々」などと言っていますが、裏の思惑はそういうことです。なんでも建前でなく本音を読み取らなければいけません。

課程博士も実は2つの道がある

 さて、こうして論文博士を縮小し、課程博士に進んでもらいたいのが大学の思惑ですが、そのままでは課程博士の数は増えません。そこで大学側が近年拡大しているのが、いわゆる社会人博士課程と呼ばれるものです。これは働きながらでも博士課程に入って博士号が取れますよというシステムです。

 つまり、課程博士に進学するのにも2つの道があります。1つは従来通り普通に進学する方法。この場合はフルタイムで学業に費やすことが求められるので、基本的には就職前またはいったん仕事を辞めてから通うことが前提になっています。もう1つは社会人博士課程。こちらは仕事をつづけながらでも通えるように、講義も少ないか殆どなく、研究室に毎日来なくてもよいようになっています。

 また、少しややこしいのですが、社会人博士課程といっても、大学が区別して2つの博士課程を設けているとは限りません。形式としての博士課程としてはあくまで元のままで、その中で進学組と社会人組に分けて運用しているところが多いです。こういったケースでは、従来の博士課程か社会人博士課程かは形式的には全く区別がありません。

 なぜ社会人博士課程を拡大しているのかというと、これもその方が儲かるからです。これまで博士課程に進学できなかった社会人も学費を払ってくれますし、たとえフルタイムでなくても研究室の労働力として大学の名前で論文を出してくれるのですから。簡単に言えば、学位取得のハードルを下げて、もっと沢山の人に大学院にお金を払って入学してもらいたいというのが大学の思惑なのです。

博士号を取るなら社会人博士課程が一番楽!

 結論から言いますと、今は博士号を取るなら社会人博士課程で取るのが一番楽です。仕事をしながら取れるので、従来からの博士課程(フルタイム博士課程と呼ぶことにします)の問題であった経済的なデメリットがほぼありません(学費だけ)。フルタイム博士課程だと、その期間は収入がなく学費でお金は減っていく一方ですし、長い目で見てもその分だけ厚生年金の納付期間も短くなり受給金額が下がり、勤続年数も短くなりますので退職金などでも不利になります。また、修了後に期待通りのところに就職できるかも分かりません。こういった問題が社会人博士課程では全くありません。

 もちろん、社会人博士課程とはいえ研究をして論文を書くことは必要になるので、学部卒または修士卒で民間企業等で研究職をしているなど、現在の職務的に必要性や関連性があり、職場からもサポートを受けられるという条件が無いと難しいのは事実です。特に、実験や高価な機器が必要となる研究であれば尚更です。ただし、博士号を取ろうとしている人はそういうところにお勤めでしょうから、そこはあまり問題にならないかもしれません。

 現在学生の人は、将来はアカポス以外ありえないと考えている人はフルタイム博士課程で良いと思います。しかし、民間企業等の研究職も選択肢にあるのであれば、まずは修士卒で企業の研究職に就き、入社後に社会人博士課程で博士号取得を目指すというコースがおすすめです。民間経由でアカポスに就かれる方もいらっしゃいますし、アカポスの選択肢が無くなる訳でもないですし。

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posted by 勉三 at 20:00 | Comment(0) | 仕事・キャリア
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