2018年01月14日

転職講座コンサル編9:フェルミ推定を完全攻略!(3)

 お疲れ様です。勉三です。転職講座コンサル編の第9回。前回前々回とフェルミ推定の解法を例題とともに解説してきました。今回は最終確認としてもう1問例題を用意しました。これが自分で解けるようになったらフェルミ推定の対策は卒業です。ぜひチャレンジしてみてください。

例題3:日本国内のコンビニエンスストアの数を推定せよ。

 まずは自分で解いてみてから、以下の解説をご覧ください。勉三の推定結果とどちらが正解に近いか勝負してみましょう(笑)

1.何に比例するか考える

 まずは基本である「人口ベース」「世帯ベース」「面積ベース」のどれかに当てはめることができないかを考えてみましょう。コンビニ店舗数は明らかに人口に比例するはずですので、今回の問題は人口ベースということになります。

 ただし、賃料や人件費の高い大都市の都心部ほど、採算が成立するために必要な1店舗あたりの売上高は高くなるはずですので、1店舗あたりがカバーする人口も多くなければならないと推測できます。これは逆にいえば、1人あたりの店舗数は都心部ほど少なくなることを意味します。

2.式を立てる

 「コンビニ店舗数は人口に比例する」というのを式で表すと以下のようになります。

コンビニ店舗数(店) = 人口(人) × 1人あたり店舗数(店/人) … A

3.式を因数分解する

 さて、上式の「1人あたり店舗数」が問題です。これは「1店舗あたり人口」の逆数になります。

1人あたり店舗数(店/人) = 1 ÷ 1店舗あたり人口(人/店) … B

 「1人あたり店舗数」よりも「1店舗あたり人口」の方がイメージしやすいので、こちらで考えたいと思います。互いに逆数の関係にあるので、片方が求まれば片方はすぐに計算できます。

 では「1店舗あたり人口」はどれぐらいになるのでしょうか? いきなり概数を設定することはできないので、さらにこれを因数分解して考えましょう。1店舗あたり人口は、「1店舗あたり売上高」を「1人あたり購入額」で割ることにより求まります。式で書くと以下のようになります。

1店舗あたり人口(人/店) = 1店舗あたり売上高(円/店・年) ÷ 1人あたり購入額(円/人・年) … C

 ここで注意して頂きたいのは、1人あたり購入額というのは、コンビニの利用客に限定したものではなく、全く利用しない人も含めて国民1人あたりのコンビニでの平均購入額を意味するということです。

 これでようやく足掛かりが得られました。「1店舗当たりの売上高」と「1人あたり購入額」を設定できれば、「1店舗あたり人口」が求まり、それを逆数にすれば「1人あたり店舗数」になる。それに人口、つまり1億3000万人を掛ければ、コンビニの店舗数が求まることになります。

4.概数を考える

 あとは「1店舗当たりの売上高」と「1人あたり購入額」を適当に設定するだけです。しかし、ここが一筋縄ではいきません。コンビニの1店舗あたりの売上なんてすぐには想像がつきません。

 しかし、我々はみんなコンビニはよく利用しているはずです。その経験からなんとか概算できないか考えてみるのです。

 勉三なら以下のように求めます。まず、コンビニは24時間営業ですが、空いている「0時〜6時」と混んでいる「6〜24時」の2つの時間帯に分けます。経験から、6〜24時の時間帯は、何か買おうとするとだいたいレジに1〜2人は既に並んでいるような気がします。1人あたりのレジ時間が30秒と仮定すると、30秒に1人が来店すればレジの行列の長さは変わらないことになります。タイミングによってはもっと混んだり、空いたりと色々だと思いますが、6〜24時は平均で30秒に1人来店するとしましょう。つまり、1時間あたり120人なので、この18時間の時間帯の間に 120 × 18 = 2160人が来店することになります。

 0〜6時は流石に来店ペースは落ちると思うので、10分に1人とします。1時間あたり6人で、この6時間の時間帯の間に 6 × 6 = 36人が来店することになります。これらを合算して、1日あたり2160+36=約2200人が来店するという計算になります。

 あとは、コンビニへの来客者の平均購入単価をかければ、1日あたりの売上高が求まります。だいたい下は100円程度から、上は1000円ぐらいまででしょうか。間をとって500円とします。2200 × 500 ≒ 2 K × 500 = 1000 K = 1 M、つまり約100万円ということになります。これが1日あたりなので、365をかけて、1年あたりは約4億円の売上高と求まります。これが「1店舗当たりの売上高」です。

 次に「1人あたり購入額」の方です。これは、先述の通りコンビニに来客しない人も含めた国民1人あたりのコンビニでの平均購入額なので、すぐ上で設定した「コンビニ来客者の平均購入単価」の500円より低くなることに注意しましょう。

 これを求めるために、ざっくりコンビニに行く頻度を (1) 月1回 (2) 週1回 (3) 毎日 の3種類に分けられると仮定します。(1)を国民の5割、(2)を4割、(3)を1割とします。

 (1)のグループは、年12回コンビニに行くので、年間では1人あたり 500 × 12 = 6000円 を使うことになります。同様に計算すると、(2)は年52回コンビニに行くので、年間では1人あたり 500 × 52 ≒ 25000円。(3)は年365回コンビニに行くので、年間では1人あたり 500 × 365 ≒ 20万円。これをそれぞれ5割、4割、1割の重みで加重平均をとると、6000円 × 0.5 + 25,000円 × 0.4 + 200,000円 × 0.1 = 33000 円 になります。これが年間の「1人あたり購入額」になります。1日あたりに換算すると1人100円弱。まあ、感覚的にもそんなところでしょうか。計算結果が実際に感覚と合っているかを確認するのはミスを防ぐ意味でも大切なことなので、こまめに確認するようにしてください。

5.計算する

 これで必要な材料は全て揃いました。まず、Cに「1店舗あたり売上高」として4億円、「1人あたり購入額」として3万円を代入すると、「1店舗あたり人口(人/店)」は、4億円 ÷ 3万円 = 400 M ÷ 30 K ≒ 13 K = 約13000に。さらにBに代入して、「1人あたり店舗数(店/人)」は 1/13000。最後にこれをAに代入して、1億3000万 × 1/13000 = 130 M ÷ 13 K = 10 K = 10000 店 という推定結果に。

 なお、実際には約6万店あるそうです(記事執筆時点)。若干少なくなってしまいましたが、1/10以内なので、なんとか合格といえるレベルでしょう(汗)

6.説明する

 大切なのは、どの部分で過小推定につながったのかを面接官ときちんとディスカッションできることです。今回の推定でいえば、おそらく来店頻度が30秒に1人というのが多く見積もりすぎており、それで1店舗あたり売上高が多くなりすぎたのかもしれません。よく考えてみれば都心部の店舗でもレジにお客さんがいない時というのは結構ありますからね。また、今回は都心か郊外かといった立地も考慮しておらず、それを考慮すれば来店頻度はさらに低くなるので、最終的な推定結果はもっと大きくなるはずです。そういったことを自分で考察し、面接官と議論できることが本番の面接では大切になります。

まとめ

 いかがでしたでしょうか? 勉三より精度よく推定できた方はおめでとうございます。センスがあると言えるかもしれません。ただ、実戦では時間制限があるので、あまり細かく場合を分けすぎると最後まで求まらないリスクもあります。ですので、精度を求めすぎるよりも場合分けはそこそこにしたほうがいいこともある、というのは忘れないようにしてください(あまりうまく推定できなかった言い訳ではありません…)。

 フェルミ推定についての解説は今回までです。まだ自信が無いかたは、前回前々回も含めて復習しておくことをお薦めします。次回からは架空ビジネスケースや実例ビジネスケースの対策について徹底解説したいと思います。

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posted by 勉三 at 20:00 | Comment(0) | 転職
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