2017年12月23日

転職講座コンサル編6:ケース面接対策(対策編)

 お疲れ様です。勉三です。転職講座コンサル編の第6回。今回はケース面接の具体的な対策方法について解説します。

 必読度は前回同様3点満点で示しています。

フェルミ推定の対策

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」(細谷 功 著、東洋経済新報社)

必読度:★★

 地頭力とは何かから入り、フェルミ推定の意義、結論から考えることや全体から考えることなどの重要性が非常に分かりやすく説明されている良書です。フェルミ推定対策のみならずコンサルの思考様式に触れるにはとてもよい本だと思います。特に、フェルミ推定が初めてだという方は、練習問題をガンガン解いていく前に、基本的な考え方に触れておくという意味で一度は読んでおくべきでしょう。「日本全国に電柱は何本あるか?」を例題として、その解法が端的に解説されています。


現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート(東大ケーススタディ研究会 著、東洋経済新報社)

必読度:★★★

 フェルミ推定対策の決定書ともいうべき本。「日本にスターバックスの店舗はいくつあるか?」「割り箸の年間消費数は?」「日本に美容師は何人いるか?」など多数の問題とその模範解答が丁寧に掲載されています。これをこなせばフェルミ推定に関しては完璧でしょう。


架空ビジネスケース型のケース面接の対策

戦略コンサルティング・ファームの面接試験(マーク・コゼンティーノ 著、ダイヤモンド社)

必読度:★★★

 ケース面接対策のバイブルともいうべき有名な本。必読度は★5つぐらいでも良いぐらいです。名著であることには異論をはさむ余地はないですが、使い方に関しては若干補足が必要でしょう。

 まず、同書で提言されている「アイビー・ケース・システム」については、あまりとらわれなくて良いと思います。そういうやり方もあるのかぐらいに思っておけばよいと思います。この本の肝は、やはり第5章「戦略ケース問答実例集」。30以上のケース面接の実例が掲載されています。ここは一通り目を通しておきましょう。少しでも事例のストックを増やしておくことがケース面接対策では重要かと思います。

 また、紹介されているのはあくまでアメリカでのケース面接。日本ではそこまでインタラクティブなケース面接はあまり無いのではと思います。この本を読んでいると、志望者が「売上のデータはありますか?」といった具合に議論を主導していかなければならないのかと不安になるかと思いますが、日本でのケース面接は基本的に面接官が議論を主導してくれます。その流れに乗っかかる方が大事だと思います。本書で推奨されている「面接の冒頭で基本事項を確認せよ」みたいなのは日本では不要と思います。

 マッキンゼーなど英語でのケース面接の可能性がある場合もあるので、余裕があれば訳書だけでなく原書 "Case In Point" の方も読んでおくといいと思います。英語での対策を万全にする余裕はないかもしれませんが、英語でケース面接をする際はどういう語彙や表現がよく使われるのか、一度読んだことがあるだけでも全然違うと思います。


東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート(東大ケーススタディ研究会 著、東洋経済新報社)

必読度:★★

 いわゆる東大生本の1つ。フェルミ推定の対策で紹介した「現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」の姉妹本になります。

 ケース面接の基本がよく押さえられているという点ではいいと思うのですが、学生の視点で書かれているのでコンサル視点ではどうもツッコミが弱いと感じてしまいます。よく大学生同士でケース面接の練習とかしたりしますが、あれも同じ理由で果たして効果としてはどうなのかなと疑問に感じます。やっぱり学生とコンサルタント経験者じゃツッコミの鋭さとか全然違いますからね。

 それでも事例のストックを増やしておくという意味と、基本を再確認するという意味では読んで損はないと思います。マーク・コゼンティーノ本が少し難しいと感じる方はこちらから入ってもいいかもしれません。

論理的思考や問題解決に関する書籍

 以下はケース面接対策に限った書籍ではありませんが、ケース面接対策としても応用できる部分が多いものです。ケース面接というのは要するに論理的思考による問題解決なわけですからね。特に、典型的な架空ビジネスケースでなく、実例ビジネスケースとなると糸口もその場で自分で編み出さないといけないので、総合的な論理的思考力や問題解決力の底上げは非常に重要です(架空/実例の違いは前回を参照)。いずれも多くのコンサルが必読書として挙げるような有名本ばかりなので、ケース面接うんぬん関係なく読んでおいて損はないです。

問題解決プロフェッショナル 思考と技術(斎藤 嘉則 著、ダイヤモンド社)

必読度:★★★

 著者はマッキンゼーの元コンサルタント。「ゼロベース思考」「仮説思考」「MECE」「ロジックツリー」などコンサルにとって基本中の基本の概念が分かりやすく解説されています。本書で特に良いと思うのは、実例に富んでいること。同書のヒットに影響された類書は多くあるのですが、説明が抽象的で分かりづらいものが多いです。本書は著者自らの経験も交えて実例に近い形で例を示してくれるので非常に分かりやすいです。

 なお、続編の「問題解決プロフェッショナル 構想力と分析力」も、やや内容は高度になりますが、余裕があれば読んでおくことをお薦めします。


仮説思考(内田 和成 著、東洋経済新報社)

必読度:★★

 こちらはBCGの内田氏によるもの。本書もベストセラーですが、私はどちらかといえば実例が分かりやすいという意味で、斎藤氏の「問題解決プロフェッショナル」の方を推します。ただ、好みもあると思うので両方読んでみるのもいいと思います。受験勉強でも何でもそうですが、異なる本で同じことが解説されているのを読むと記憶しやすいですし。

ロジカル・シンキング(照屋 華子・岡田 恵子 著、東洋経済新報社)

必読度:★★★

 こちらもコンサル業界では知らない人はいないほどの定番本になります。いかに自分の考えを相手に分かりやすく伝えるか。その意味ではコンサルあるいはケース面接対策の枠を超えて、全ての社会人が読んでおくべきものかもしれません。著者はお二人とも元マッキンゼーの方。


考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則(バーバラ・ミント 著、ダイヤモンド社)

必読度:★★★

 コンサル100人集めて必読書を挙げさせたら、1位はこれになるんじゃないでしょうか。それぐらい定番の本。多くのファームで入社前・入社後の課題図書などに挙げられています。こちらも照屋氏らの「ロジカル・シンキング」と同様に、いかに自分の考えを相手に分かりやすく伝えるか、ということについて書かれたものです。

 なお、英語力に問題ない方は原書の "The Pyramid Principle: Logic in Writing and Thinking" でも読まれることをお薦めします。

 余談ですが、著者のミント氏は元マッキンゼー。業界研究の回ではBCGばかりでしたが、今回はマッキンゼーばかりになってしまいましたね。


会計や財務に関する書籍

 コンサルを受けるのに会計や財務の知識が必須と言うわけではないのですが、それでも最低限のことは知らないと恥をかくかもしれません。減価償却、限界利益、営業利益などについてきちんと説明できますか? がっつり勉強する必要までは無いですが、自信が無い方は以下のような書籍で最低限のことは学んでおきましょう。

会計&ファイナンス入門講座(田中 慎一・保田 隆明 著、ダイヤモンド社)

必読度:★★

 会計と財務の違いや、財務三表の見方、ファイナンス戦略、現在価値などについて、実例を交えて分かりやすく解説しています。会計や財務に関する書籍は簡単すぎるものや難しすぎるものが多いのですが、本書はその中間という感じでバランスがいいと思います。初めて会計や財務について勉強するなら、まずはこの本から入ってみると良いと思います。


グロービス MBA アカウンティング(グロービス経営大学院 編著、ダイヤモンド社)

必読度:★★

 「会計&ファイナンス入門講座」を読み終えた方、もしくは簡単すぎるという方には、この本がお薦めです。経理部や財務部に所属している専門性の高い人たち向けではなく、経営者あるいは経営管理者を目指す人向けの、読みやすくて実戦的な会計の本というのをコンセプトにして作られており、コンサルの間でも非常に評価の高い本です。ヤクルトやオリエンタルランドなど実際の企業を例にして説明されているので非常に分かりやすく、単に読むだけでなく、読者に考えさせるように工夫して作られているのもポイントが高いです。内定後であれば★3つですが、ケース面接対策ということで★2つにしました。


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posted by 勉三 at 20:00 | Comment(0) | 転職
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