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2017年11月29日

英語の社内公用語化への大きな誤解

 しばしば話題になるのが、英語を社内公用語化するというニュース。賛否両論あるかと思いますが、日本人の悪い癖なのか、良いか悪いかの枝葉の議論に終始して、どうも本質まで踏み込んで議論されることがないなあと感じています。

「公用語」の本来の意味

 まず、公用語という概念をきちんと理解せずに話をしている人が多いです。実は日本や米国では公用語は明確に定められていません。定めなくてもデファクトスタンダードとして通用する言語が明らかであるから、別に定める必要もないんですね。ただし州レベルでは定められているところもあります。ちなみに、公用語が多い国といえばインドを思い浮かべるかもしれません。インドでは中央政府ではヒンディー語と英語の2つが公用語で、州レベルでは22の言語が公用語として指定されていると言います。また、スイスなども多言語国家として有名で、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つが公用語として定められています。

 ここで大事なことは、公用語というのはあくまで、国会や裁判所でのやり取り、あるいは行政機関の文書や申請書など、公的な場で使う言語に制約を課すものだということです。当然ですが、スイスで別に日本語で会話していても逮捕されたりしませんし、中国人の経営する中華料理屋さんでは中国語のメニューなどもあったりするでしょう。

楽天がやっているのは「英語公用語化」か?

 その観点で考えると、楽天などがやっている「英語公用語化」は本来の公用語とは言わないでしょう。食堂のメニューまで日本語を排して英語に統一し、日本人同士なのに英語で話さなければならないというのですから。これを国に例えればありえないことがわかります。

 言葉の定義の問題に過ぎないと思うかもしれませんが、実はこういうところからきちんと詰めていかないと、枝葉の部分だけ議論していても徒労に終わることがよくあります。また、こういった「よく考えてみれば誰でも分かる間違い」に、物事の本質が隠れていることが多いのです。

本当の英語公用語化はすでに多くの日系メーカーは導入済み

 なお、本来の意味に近い英語公用語化であれば、実は多くの日系メーカーは多かれ少なかれ、とっくに導入しています。つまり、一定レベル以上の重要な会議は英語で行うことにしたり、重要な文章は英語で残すなどです。これはもちろん社内が多様化し、日本語を話せない外国人も多くなってきたことが主な理由です。日本企業といえど現在は最大市場は米国だったりするわけで、売上を考えた時に日本の営業本部長とアメリカの営業本部長のどちらが社内で発言力があるかは自明でしょう。日本市場が縮小し、海外売上比率が高まる流れの中で、社内に外国人が増え、様々な国の人が理解できる英語を使うのは至極当然といえます。

 ただし、多くの企業では現場レベルの会話や会議まで英語化することは求めていません。メーカーですと大卒で語学堪能な社員ばかりではないですし、楽天のような英語強制化はそもそも難しいという事情もありますが、それにしても日本人同志で英語で話すというのは非効率です。

もっと職場に国籍のダイバーシティーを

 ただ、楽天の狙いというのも理解はできます。そういった荒療治までしないと、なかなか日本にいて仕事をしていても英語力が伸びないというのは分かります。しかし、一番いいのはメンバーにもっと外国人を入れ、英語強制化せずとも自然と英語でやり取りせざるをえないような状況を生み出すことでしょう。

 昨今はダイバーシティー(多様性)という言葉が流行りですが、日本ではどうも女性の活躍だけに限定して使われているのが変だなと思います。本来は性別だけでなく国や宗教の異なる人が協力して仕事を進めていくことのはずです。しかし今だに日本企業の多くで、日本の職場ではほとんどが日本人という状況だと思います。これでは新しいイノベーションも出てきにくいのではないでしょうか?

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posted by 勉三 at 20:59 | Comment(0) | 仕事・キャリア
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